2011年07月30日
夫婦間の呼称 「おまえ」「あなた」はどちらが丁寧か その4
「おまえ」「あなた」は結局、男女呼称における相互敬語となったのです。
夫が妻のことを「おまえ」と呼ぶのは、たいへん妻をあなどった言葉であると思われがちです。
たしかに、歴史的にみれば、そういった面も封建社会に付随していました。
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しかし語源からいえば「おまえ」のほうが「あなた」より、はるかに立派な尊敬語なのです。
ところで男性が自分のことを指す言葉に「おれ」がありますが、これは一人称代名詞の「あれ」が変音したもので、もともと女言葉です。
西鶴の文学に出てくる女性は、みな自分のことを「おれ」といっています。
これがのちに男の言葉にかわり、しかも卑語化したのです。
現在でも東北のほうへ行くと、女性が自分のことを「おれ」というのを聞きますが、これは江
戸時代の女言葉の名ごりといっていいと思います。
Posted by kaspy at 05:40│Comments(0)